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チャーシュー饅頭が、なぜ「天下第一包」!?
2012.02.03
尖沙咀

チャーシュー饅頭が、なぜ「天下第一包」!?


「天下第一包」を両手で持ち上げ、ツヤツヤした頭の部分からガブッと半分ほどかぶりつき、モグモグしながらビクトリア・ハーバーを眺め、さらに、その向こうの香港島を180度見渡すと、(香港に戻ってこられて幸せぇ〜♪)と満面の笑みがこぼれる。

       香港の街を眺める「天下第一包」

香港にいるあいだは、昼間の飲茶(やむちゃ)めぐりも楽しみのひとつになっているが、到着して一番初めに予約するのが「王子飯店(Prince Restaurant)」! できれば、窓際の席だ。

レストランの栄枯盛衰が激しい香港では、しばらく行かないうちにクローズしてしまったり評判が落ちてしまったりする店があるが、「王子飯店」は、2004年の開店時から通いつづけて、毎回!毎回!大満足!! 香港の友人たちのあいだでも、評判は高く安定している。


露筍鮮蝦餃 (プリップリッの海老シュウマイ)
天下第一包 (チャーシュー饅頭)
飄香荷葉飯 (蓮の葉に包まれたチャーハン)
黄金流沙包 (濃厚なエッグカスタードのおまんじゅう)
楊枝甘露 (マンゴー、ポメロ、タピオカの入った冷たいデザート)

これが、かならず注文する飲茶のスタートメニューだ。
途中で、おなかと相談しながら、腸粉(米粉の皮で海老などを巻いて蒸したもの)や豉汁蒸鳳爪(甘辛く味つけされた鶏の足先)を追加してみることもある。
緑のものが欲しくなったら、芥蘭(ガイラン)という日本では見かけない野菜を注文する。

どうしてチャーシュー饅頭に、「天下第一包」いう名前をつけているのか?

おそらく、一番初めに浮かんだであろう疑問だが、あまりのおいしさに感激! (チャーシュー饅頭の頂点に輝いているということね)という納得してしまったから、その謎解きは遠くへと吹き飛ばされてしまった。
それより、早くおかわりを頼むことと、次回からもかならず注文できるように「天下第一包」を暗記するほうに、すべての神経がそそがれていた。

あらためて、「天下第一包」のどこにも、チャーシューが入っていることが案内されていないことを香港の友人たちに聞いてみた。
「食べ物に、縁起のいい名前をつけたり、キレイな名前をつけたりする習慣があるの」
「天下第一包」は、世の中で一番おいしい包(まんじゅう)という誇らしげなネーミングになっていて、レストランの自信のほどがうかがえる。

縁起のいい名前は、ほかにも発見できる。
「春風得意腸」!
春風得意というのは、なんでも上手くいくという意味のことわざを名前にした腸粉(チョンファン)。なかには、色とりどりの野菜が詰められている。
キレイな名前も、見つけることができる。
「飄香荷葉飯」!
飄香は、良い香りがただよっているという二文字だ。そこに、蓮の葉っぱをあらわす荷葉と、ごはんの飯をつなげてメニューの説明をしている。
「黄金流沙包」の黄金も、タマゴの黄身をさしているが、キレイな表現を目指している。
ほかにも、野菜「翡翠」、かぼちゃ「金瓜」、パパイヤ「萬寿果」などのドレスアップしたネーミングを、メニューのそこかしこに見つけることができる。

そろそろ、飲茶をするたびに、息せき切って注文し、すぐにお腹がはち切れそうになることから卒業しようと反省した。
このつぎは、好みのお茶を味わいながら、メニューの文字に込められたレストランの思いを感じとる。そのくらい余裕のある観光客になってみたいものです。

始発から終点まで、トラムに乗ってみました。
2012.01.27
その他の香港島

始発から終点まで、トラムに乗ってみました。


前回の「香港バスの会」の食事会から数日ののち、私は2枚の写真をたずさえて会長の小柳淳さんのもとを訪問していました。
実は1度だけ、トラム(路面電車)全線を制覇したことがあって、そのことをコラムに書きたいのだが、どの写真を見ても、どの位置から撮ったものなのか見当もつかない。
そこでひらめいたのが、あの映像クイズ大会のこと。背景に写り込んでいる建物を見てもらえば、撮影ポイントはもちろんのこと、どの方向にトラムが進行中なのかも判明するに違いない。おまけに、「香港路面電車の旅」という本も出していらっしゃるので“トラム博士”に違いないと思い、初対面から日も浅いのに図々しくおたずねしたのだ。

お茶の子サイサイとは、まさに、こういうことを言うのだろうと、会って数秒後に確信した。
「左に見える建物が、以前の立法會大樓(旧国会議事堂)。中環(セントラル)ですね」
「もう1枚は、海景樓がバックに写っているから鰂魚涌(クオーリーベイ)です。太古から鰂魚涌に向かう途中で撮ったのではないですか?」
テーブルの上に私がひろげた路線図の2ヶ所を、迷うことなく指さした小柳会長は、さらに言葉を続ける。
「トラムのバックに、とても香港らしい、形に特徴のあるビルが入っていて、いい写真ですねぇ」
写真をほめられると思っていなかった私は、目を丸くして正直に反応する。
「どのビルですか?」
シャッターを切るときは、すれ違う車両との距離にばかり気を取られて2階の最前列から身を乗り出しているので、空が抜けるように青かったことにも、あとから気づくほど背景に注意を払っていなかったのだ。

正面の右側に建つ通称「コアラビル」。何頭ものコアラがビルの壁面に抱きついているように見えませんか?

壁が湾曲して建てられている「海景樓」。ただただ四角いビルより風情がありますね。


私のカメラに、偶然おさめられていた2つの建物を紹介します。
まずひとつめが、コアラビル! 真っ赤なトラムの向こうにそびえ建っている3本のビルの一番右です。「LIPPO CENTRE(リッポーセンター)」というツインタワーなのだが、確かに目をこらすと、何頭ものコアラが壁面に抱きついているように見える。
もう1枚には、「海景樓」という住居棟。ビル全体が緩(ゆる)やかに弧を描いている。レパルスベイの胴体に穴の空いた風水マンションもそうだが、大きく波打つようなデザインの建物には、コンクリートの硬さを忘れさせてくれるような効果がある。
個性的な形をした高層ビルが林立する香港だから、今度は、それを眺めるためにトラムに乗ってみるのもいいかもしれないと予定表に書き込んだ。

どちらが始発で、どちらが終点なのかは定かではないが、堅尼地城(ケネディタウン)と筲箕湾(サウゲイワン)のあいだを、このまえの私は、片道1時間40分くらいでゴールインした。
トラムの路線は全部で6つあり、途中から行き先を変えて、跑馬地(ハッピーバレー)のほうにまわり込むものもあれば、北角(ノースポイント)で折り返すものもある。ふらっと降りた停留所で待っていれば、次から次へと到着地の異なるトラムがやってくるので、「ぶらり途中下車の旅」の今週の旅人になったような気分だった。

そして、道の両側に立ち並ぶ店舗の1軒1軒を確認しながら進めるほどのスピードだから、(あっ、羅富記粥麵専家! ピータンのはいったお粥を食べたくなっちゃったぁ〜)と食欲をかきたてられる看板を発見したら、次の停留所で降りればいい。停留所と停留所のあいだは250メートルくらいしかないので、食いしん坊の胃をほどなく満たすことができる。

やがて、地下鉄では行けない上環(ションワン)より西に向かうと、値段の高そうな乾物の匂いが鼻の奥に流れ込んでくる。どの店にもどの店にも、干したフカヒレやアワビやツバメの巣が高く積みあげられている。
そこで働く人たちの活気、店頭で交わされる大声でのおしゃべり、香港の街の様子に直接ふれながらトラムの振動に身をまかせていると、これが、とても分かりやすい香港島半日観光になるのではないかとおすすめしたい気分になりました。

香港の達人たちによる映像クイズ大会
2012.01.17
その他

香港の達人たちによる映像クイズ大会


香港をこよなく愛する人たちが集う「香港バスの会」の存在を知ったのは1年ほど前のこと。本当は、「香港巴士鐵路旅遊協會」というネーミングだ。
2階建て路面電車「トラム」を貸し切りにして香港島を遊覧したり、東京でパーティーをひらいて香港に関する映像クイズで盛りあがったりしていると聞き、ぜひ一度おじゃまさせていただきたいと願っていたが、ようやく、このまえの食事会に飛び入り参加することができた。

ほかの用事で仕事を休んでも、きっとまた香港に行っているにちがいないと職場の全員に思われている人がいたり、食の街にもかかわらず、ひたすら香港の坂道を歩きつづけて写真を撮るという人がいたり、やはり最低でも1日に5回は食事をするという人がいたりする。会員のみなさんの共通点は、香港のことを話すときに早口になり、前傾姿勢になり、血行が良くなってピンクの頰になること。それがピークに達したのは、映像クイズ大会のときだった。

白い壁に、ズームアップされたホンの1部分だけが映し出される。
その映像をズームアウトすれば全体像が一目瞭然になり、正解が分かるという仕組みになっている。
まずは、第1問。シーフードレストランの水槽で見かけて、私にもお馴染みの大型シャコの頭が大写しになる。
「初参加のオマタさんは、これが何か分かれば正解です。他の方たちは、お店の名前まで言ってください」
いつでもどこでもお言葉に甘える私は、「シャコ」と叫んでペニンシュラホテルのクッキー&ジャムのごほうびをいただいたが、会員レベルの答えは、「東寶小館(Tung Po)の冷製シャコ」だ。
東寶小館は、北角(ノースポイント)にある市政大廈というビルのフードコートで大繁盛している1軒だとか。滑り出しからして、もう目がテンになった。

私から出題する香港食べ物クイズです。
これは何の一部でしょうか?


2問目に映し出されたのは、車のハンドル。
ハンドルの脇にサックスブルーの手すりと、わずかだが車窓の景色が見えている。この写真の答えは、「新世界第一バスの運転席」。
「ハンドルと手すりのあいだに運賃箱が見えるでしょ? この箱のオレンジの枠は、新世界第一バスの特徴です」
またまた目がテン! これ以上は開(ひら)けないほど、私の目玉がむき出しになる。

さらに、次から次へと飛び出す難問&正解の嵐のなかで、目のみならず口もアングリと開き、どうも大変おマヌケな顔になっていたらしい。
「だいじょうぶですか? ボクは、香港好きのウチの奥さんに連れられて毎回来てるんですが、この映像クイズの正解率の高さに圧倒されて、気がつくと大笑いしてるんですよ」
テーブルの向こう側のオジサマから声をかけられて驚き、なんとか平常心を取り戻すことができた。

それと同時に、詳しくなればなるほど、追いかければ追いかけるほど、また角度を変えた魅力あふれる一面を披露する香港。この“香港LOVE”のメンバーには、香港を楽しむ気持ちに限界はナシ! もしくは、天井知らずのようだ。
食事会のあった日からずっと、映像クイズで大写しになった未体験の味や、まだ見ぬ景色への想像で、私の頭のなかはギュウギュウ詰めの状態がつづき、それぞれの情報の摩擦で熱さえおこっている。
これは一日も早く香港に向けて飛び立ち、いくつかの初体験で気持ちを落ち着かせ、すこし冷静になってこなくては焦っているところです。
(つづく)

「ジェニー・ベーカリー」のパイナップル・ロール。
崩れやすいうえに、賞味期限が1週間と短い。そして、売り切れるのも早いので、自分のためだけのホテルでのおやつにしています。

星3つでも、お財布が風邪をひかない香港
2011.12.26
尖沙咀

星3つでも、お財布が風邪をひかない香港


高額なものをすすめられて断るときなどに、「ノドから手が出るほど欲しいんだけど、いまね、私のお財布が風邪をひいててダメなの」と言いながら、悲しそうな表情を浮かべている人を見かけてから、ときどき、この表現を気に入って拝借している。

このまえ、香港島の坂道散歩の途中に、しばしば立ち寄る陶器の店でも、おすすめ上手の店員さん相手に使ってみた。そこは、数年前に、サイズ的にも金額の面でも、大きな買い物をしたところなのです。

「ものすごく欲しくなってきたから、もうすすめないで! このまえの買い物をしてから、私のお財布はず〜〜〜っと風邪をひいていて、まだ治っていないから」
この言いまわしに、相手は大笑い! 「あれから、ず〜〜〜っと?」と身を乗り出してくる。
「そうよ、お財布のなかにブルブル悪寒(おかん)が走っているの」
たいがいは、このあたりで話は終わるのだが、香港の接客上手は、もうひと押ししてきた。

「電子レンジで温めたらいいかも! 30秒くらいでお財布の風邪が治って、これを買ってもだいじょうぶになるよ」
ふだんは、ああ言えばこう言う私だが、この提案には、ただただ大笑い! 店内に電子レンジがないことが幸いしたが、もし設置されていたら、この直後に私のお財布からは、湯気とお金が出ていたかもしれない。

さらに、お財布が風邪をひきそうな気配が、その直後に電話に乗ってやってきた。
「オマタさん、とても運のいいことに『新同樂』の予約が取れたの! 今夜は、ミシュランの3つ星レストランよ!!」
香港の友人の声が弾んでいる。夕ごはんの席に集まってから知ったのだが、いままで予約に成功したことがないので、その日のメンバーは全員が“3つ星レストラン初体験”であった。

香港のミシュランガイドには、300香港ドル以下で食事を楽しめる「BIB GOURMAND(ビブグルマン)」という項目が立てられていて、こちらにエントリーされている「蓮香樓」や「翡翠拉麺小籠包」は、地図がなくてもたどり着けるほどお馴染みなのだが、やはり3つ星ともなると、お会計のさいに衝撃を受けるのではないかと思い込んで、積極的には足を向けていなかった。

しかし、本当においしいうえに、納得のプライスでないと客足が遠のく香港! メニューブックを開いた瞬間に、お財布が何日も寝込むほどの重い風邪をひく心配のないことが分かった。

百花脆皮乳豬件

格蘭焗釀响螺

一瞬、にぎり寿司が8つ並んでいるようにも見える「百花脆皮乳豬件」が、198香港ドル。
これは、ネタの部分がローストポーク。シャリのところが海老のすり身。
食べてしまうのがもったいないようなアートの雰囲気をかもしだしているが、記念写真を撮ったあとの奪いあいは熾烈(しれつ)をきわめた。

ひとりにひとつのホラ貝のグラタンが運ばれてきたときも、歓声! 「格蘭焗釀响螺」は、ホラ貝をポルトガルのソースであえたグラタンで、88香港ドル。極上のリブロースを照り焼きにした「燒汁乾逼牛肋骨」は、お腹を満たす一品で98香港ドル。
このほかにも、野菜の土鍋炒めや透き通ったスープの麺などをいただいたが、いずれも大!大!大満足のおいしさであった。

そして、食事の終盤。そろそろお会計をと伝票に手を伸ばす私に、香港の友人から初めて耳にする表現が飛んでくる。

「今夜は、エーエーにしようね」

文字にすると「AA制」と書くのらしいが、普段の会話の中には「AA(エーエー)」と織り込まれる。
私が「A」、食事の相手が「A」。要は、「ワリカンにしましょう!」という提案なのだ。
アルファベットの形を巧みに取り入れて、新しい言葉を作っていることに感心する。お金のことに直接触れていないので、露骨なイメージもないし、気軽に使えて、申し出を受けたほうも、楽な気分でワリカンに参加できる雰囲気だった。
このあと、私の脳みそは、メタボリックな体型の人ばかりが集まっていたら、「DD」でもいいかも! 私のように顏デカ同士の食事会なら「PP」、それとも、「QQ」のほうが適切だろうか? いろいろな組み合わせを浮かべて、しばし、アルファベット遊びに興じていました。

「抗衰老」のジュース「鮮百香果刺梨汁」
2011.12.08
その他

「抗衰老」のジュース「鮮百香果刺梨汁」

「健康工房」のスープは、滋養にあふれている。とろりとした濃厚なおいしさに、体はいつも大歓迎のサインを出します。

初めて知ったのは、4年前の春に泊まったホテルのフロントの女性との会話から。チェックインをしながら、ホテル近くのスーパーやおすすめの店をたずねたところ、「私のランチは、毎日のように『健康工房』のスープよ」と、道路をはさんで真正面にある小さなショップを指さして教えてくれたのだ。

知らない店の名前は視界にとらえられないが、いったん覚えた店名は、実際の店舗や看板やポスターまで、街のあちらこちらで不思議なほど目に飛び込んでくる。
「健康工房」の店舗は、駅の構内でたやすく見つけることができる。

大きな柔らかい肉まんが店頭で蒸されていたり、白いバックパネルの前に濃縮ジュースの瓶がおしゃれにディスプレイされていたり、それはそれは豊富な種類のジュースがペットボトルに詰められて整列していたりする。

もちろん、スープの大鍋も並び、それを吸い込むだけでもエネルギーをもらえそうな薬膳の香りが立ちのぼっている。
そして何よりも、若い女性たちがひっきりなしに店に入っていくので、とても見つけやすいのだ。

イートインできる店舗なら、大型肉まんをほおばりながら、薬膳のスープで小腹を満たすこともある。
テイクアウト専門の店舗なら、ジュースを1本もとめてバッグに入れ、ノドの渇きをそれで癒しながら散歩を続けるときもある。

そのジュースの棚は、おすすめのポイントが「健胃」「増加身體活力」のように大書されたポップで飾られているのだが、ここのところ、一番強く心をひかれ、一番数多く買いもとめているのが、「抗衰老」と書かれたポップのところに並んでいる「鮮百香果刺梨汁」という名前のジュースだ。
「抗衰老」! 衰えに抗(あらが)う!老いに抗う! なんと頼もしい言葉なのだろう。
このポップを見かけると、神棚に手を合わせるような気分で向き合って、(私の「衰」と「老」とも戦ってください)と心の中でお願いして1本を手に取っている。

「鮮百香果刺梨汁」のラベルには、「Fresh Passion Fruit & Chestnut Rose Juice」と書き添えられている。
「刺梨(Chestnut Rose)」は、植物図鑑で調べてみたら、ビタミンCを多く含むバラ科の木の果実と分かったが、スポーツ飲料のような爽快な味わいで飲み飽きない。
あなたも是非、このつぎの香港でお試しくださいね。

     「抗衰老」のジュースと一緒に街歩きに出発!

いまや20舗以上を数えるまでに繁盛している「健康工房」だが、その第1歩を記したといわれているショップが、地下鉄の中環(セントラル)駅の構内にある。
私も、立ち寄る頻度がもっとも多いのがセントラル店だが、実は、お店の奥の左の隅に、ときどき漢方のお医者さんが腰かけている。
手首を乗せる枕のようなものが置かれていて、スープやジュースを飲みながらの客が、そのクッションに腕をあずけると、脈を取りながら、ひとことふたこと話かけてくれる中年の男性が座っているときがあるのだ。

亀ゼリーの専門店でもいつも思うことだが、「健康工房」でも、漢方のチカラを、日常の生活のなかで気軽に取り入れている姿を見かけて、いい習慣だといたく感心! できることならば、私の脈も取ってほしいと洋服の袖をまくり上げたくなる。

広東語の習得が遅々として進まないことを反省するのは、こういう場面に直面し、そして、目の前で展開していることに興味を持ったときだ。
英語を、ときには日本語まで使える香港の人たちが多いので、それに甘えきっている私。広東語のレパートリーが、「ンゴイ(ありがとう)」ひとつでは、あまりにも怠慢すぎますよね。