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【食】

香港|粋|中環|甲斐美也子のCool & Sleek Hong Kong~香港を粋に楽しむ|Tate(テート)
2015.05.28
中環

Tate(テート)

アジアのベスト女性シェフが繰り出す
目に舌に鮮やかな、美食の物語とは

中環SOHOのエルギン・ロードに2012年夏にオープンしたフランス料理店テートは、同年からいきなりミシュラン一つ星を取得し続け、オーナーシェフのヴィッキー・ラウさんは2015年には「アジア50ベスト・レストラン」でアジアのベスト女性シェフに選出されるなど、高い評価を受けているレストランです。

26席というこぢんまりしたエレガントな店内は、まるでまだ何も描かれていないキャンバスのように、シンプルなインテリア。

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料理への情熱と知的な美しさでも知られるオーナーシェフのヴィッキー・ラウさん。

グラフィックデザイナーとして活躍しながらも、料理への思い捨てがたく、フランスのコルドンブルーに留学。その後、当時香港で人気を誇ったフレンチレストラン、セパージュのシェフとして頭角を現し、独立するに至ったヴィッキーさん。

抜群の美的センスと、さまざまな風味や食感を一つのストーリーとしてまとめ上げていく才能が融合しているヴィッキーさんの料理を、さっそくご紹介しましょう。

冷たい野菜スープ、ガスパッチョをベースにしながら、遙かな高みに到達している料理「Odo To Tomatoes」は、ヴィッキーさんの世界を端的に表しています。

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色彩と味と香りのバランスが素晴らしい、Ode To Tomatoes。

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テーブルでの最後の仕上げは、いつもワクワクする瞬間。

サー バーが注いでくれるとろみのあるスープは、ダッテリーノ、ビーフステーキ、チェリー、マイクロトマト、そして香港産トマトというそれぞれ際立った特徴 のある5種類のトマトと、米国産イチゴで作ったコンソメが使用されています。「トマトとイチゴ?」と思われるかもしれませんが、酸味と甘味が混ざり合い、 まったく違和感のない相性の良さであることは、新しい発見でした。

圧巻は、サイドに美しく盛られた具が醸し出す、異なる風味や食感の華やかなパレード。バジル、セロリ、タラゴン、ディル、レモンの皮、野いちご、濃厚なトマトのみで作られたカルパッチョ、クルトンの他に、なんと日本のしめさばも小さなキューブになっています。

食 べる前からその香りに包まれてうっとりしてしまいますが、少しずつスープに入れて口に含むと、さまざまな酸味や甘味、うま味などが同時に存在して、とても立体感のある味わいが広がります。

ヴィッキーさんのコーディネイトする味は、見た目の美しさを超えて、目を閉じたときにも3Dで五感を刺激してくるような鮮やかさとまとまりがあるのです。

「チリの詩人、パブロ・ネルーダの同名の詩に触発されて創った、夏にぴったりの新メニューです」とにこやかに教えてくれました。

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Longjin Tea Shrimp。スープにはレモングラスや生姜、昆布の出汁も使用。お皿の柄は、茶農園の風景をイメージしているという。

新しい体験は新しい料理を生み出す原動力になります。

先日、料理番組のゲストとして中国の杭州を訪ねたヴィッキーさん。杭州料理の名人とともに香り豊かな緑茶である龍井茶の農園を訪ねた後、杭州の名物茶料理・龍井蝦仁を名人から伝授されました。香港に戻って龍井蝦仁を再解釈したレシピが、この「Longjin Tea Shrimp」。

「お茶の風味を最大限に生かすのは、やっぱりスープ」とヴィッキーさん。ティーポットに入っている、杭州の川海老にもっとも風味の似た香港産海老を出汁にしたスープには、強烈な海老の風味が抽出されています。そこに龍井茶の葉を注ぎ、爽やかなお茶の芳香を煮出してから、皿に注ぎ込むのです。

するとプリプリとした海老と山芋を合わせて作った滑らかな食感のボールが、ふわりと中央に浮かび上がります。載せられているキャビアや、アクセントに使われたハーブさえも一つ一つが、口の中でスープとの魅力的なコンビネーションを生み出すので、丁寧に味わいたくなります。

幻想的でドラマチックなヴィッキーさんの世界は、デザートにも艶やかに表現されています。

沙田の永和蜜蜂場から仕入れるカモマイルなどの花の蜜で育てたフレッシュな 蜂蜜を使った「Honey, Milk & Chamomile」は、蜂蜜アイスクリーム、カモミールホワイトチョコレート、白茶、梨などのムース、ヨーグルトメレンゲ、アーモンドケーキなど、一皿 の中で、蜂蜜とその蜜源になった花の香りを合わせることで美味しさを高めさせ、食感のアクセントになるものたちと一緒に、蜂蜜をイメージしたプレゼン テーションで並べられた贅沢なデザートです。

そして食事の最後を飾るプチフールは、日本の枯山水をイメージした「Zen Garden」。ジャスミンのマカロン、抹茶のオペラケーキ、パッションフルーツのマシュマロ、チョコレートボンボンの4品は、いずれも香り高い美味しさ。

「日本に住んだことがあるわけではないのですが、不思議なほど日本の文化や食、特に懐石料理に惹かれるんです。静寂さを重んじること、旬の食材を大事にし て季節が終われば終わりという潔さ、手仕事の丁寧さが素晴らしいと思います」と話してくれました。そんなヴィッキーさんの枯山水には、小さなレーキ がついていますので、思い思いの砂紋を描いて遊ぶこともできます。

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Honey, Milk & Chamomile。皿に敷かれた六角形は蜂蜜を海藻でゼリー状にしたものも。ほんの小さな飾りに見える部分にまで味のバラエティが計算され尽くしている。

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Zen Garden。斬新な見た目を楽しんでから、一つずつの完成度の高さに驚く出来映え。特にパッションフルーツマシュマロの美味しさに感動。

テートのメニューは、シェフのおまかせコースディナー2種類のみ。しばし現実も、ヨーロッパとアジアの垣根も忘れて、ヴィッキーさんならではの世界に身を委ねて、美しい物語を五感で味わう、特別な時間を過ごしてください。

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