
九龍島のチムシャーツィ・東に、またまた高級感溢れる「ホテル・アイコン」がオープンしました。今度は、再開発で賑わう地区ではなく、昔の香港らしさの残る一角です。
グランドオープンは2011年9月21日、まだ誕生したばかりのホテルですが、どこか風格さえ感じるデザイナーズ・ホテルです。そのデザイナーとは・・・今や飛ぶ鳥を落とすがごとく活躍する現地の若手デザイナーたち、そして大御所も参加し、館内にデザインのプロフェッショナリズムを見せてくれています。
ホテル外観
レベル28 Above & Beyondラウンジ
まずは日本でも名の知れたテレンス・コンラン卿です。彼は「コンラン&パートナーズ」として、このホテルの最上階である28階の「Above & beyond」をデザインしました。この階はクラブルームとスィートに滞在するゲストが自由に使える施設として、無料ダイニングの中国料理「天外天」や、パノラミック・バー、そしてコンシエルジュが常駐するチェックイン・アウトのデスク、プライベート・ミーティングルーム等を揃えています。「天外天」の飲茶は、かつて香港で食べた飲茶の中でも印象に残る美味しいものでした。
マーケットビュッフェ・レストランのペストリーステーション
海南チキンライス
エグゼクティブラウンジ
レベル 9 屋外スイミングプール
香港をベースに活躍するRocco YIM(ロッコ・イム)は、ホテルの建築デザインを担当。William LIM(ウィリアム・リム)は、客室、ボールルーム、ロビーの大きな階段などインテリアを手掛けました。彼は、ホテル全体のインテリアにR形を用いることで中国哲学の「YIN & YAN」(陰と陽)を採り入れ、コンテンポラアリィなエレガントさを演出しています。
さらに、スィートルームのデザインは、日本でも人気の高い香港出身の国際的ファッションデザイナー、Vivian TAM (ヴィヴィアン・タム)によるもの。他にも、ロゴ・クリエイター、Tommy LEE(トミー・リー)によるホテルのロゴ、 ホテルのキュレーターにはFreeman LAU(フリーマン・ロウ)、制服のデザイナーにBarney CHENG(バーニー・チェン)など、蒼々たるメンバーが才能を発揮しています。
アイコン36 ハーバールーム
ルーム詳細
グリーン ラウンジ&バー
館内で圧倒的に目立つのは、ロビーフロアのカフェ&バー「GREEN」でしょう。本物の植栽をロビー・カフェの壁一面にあしらい、生き生きと瑞々しさを表現するだけではなく、まるで植物園のように多種の植物と花を壁に配しました。植物が枯れないよう水のシステム作りを担当したのが、フランス人グリーニストで、仏国立科学調査センターの造園家でもあるドクター・パトリック・ブランといいます。彼は「金沢21世紀美術館」の‘緑の橋’でも注目された壁面緑化を得意とする植物学者なのです。こうした環境アートも、このホテルが新しく世間に発する数々のメッセージの一つです。
グリーン バーティカルガーデン2
ロビー
しかし、このホテルにはもっと興味を惹かれる秘密が隠されていました。ホテルを運営するのは、ホテルと観光産業マネージメントを教える専門学校「School & Hotel of Tourism Management (SHTM)」だということ。そして、ホテル内のあらゆる場面でのできごとをリサーチしたり、生徒達のトレーニングの場となるホテルでもあることでした。総支配人は、週に一度、その学校で生徒達にホテルマネジメントを教える教官の1人でもあり、ホテル内のバックヤードには研修中の学生が何人もいるそうです。実際にゲストに対応するホテルマン達は皆プロフェッショナルですが、部下の中には、肌で感じ取りながら学ぶ生徒達が研修中と言うのです。そうなると、先輩であるプロ達も手を抜けない毎日であり、スマートなサービスが要求されています。印象も良く、高品質なホテルは、オープン当初から5ツ星という堂々たるスタートでした。
ロビー